東京の状況

現在 東京はどれほど、放射能で汚染されているのでしょうか?
東京の空間線量は、現在のところ0.05μSv/h程度であり、東電原発事故の影響はもはやほとんどないように見られます。
しかしそれは、単に外部被曝の危険性が少ないということしか意味していません。
首都圏の健康リスクは、むしろ空中線量つまり外部被曝よりも、むしろ呼吸や食物によって放射性物質を直接体内に取り込むこと、すなわち内部被曝によるものの方が高いと思われます。その意味では、土壌汚染に注目しなければなりません。
土壌汚染の指標として、一つの基準になるのが、日本の様々な法律によって規定されている「放射線管理区域」です。
「放射線管理区域」は、人が不必要な被曝を防ぐために設定されており、さまざまな制限が課せられております。
たとえばそこでは18歳未満は立ち入りが禁止され、さらに、喫煙・飲食は禁じられています。
言い換えれば、日本の法律によれば、放射線管理区域は、被曝によって健康が害される可能性が充分にありうる場所として規定されているわけです。放射線管理区域はどのような基準で決定されるのでしょうか。
様々な基準が存在する訳ですが、その基準の一つは、アルファ線以外の放射線に関しては、4Bq/cm2を超えるおそれがある場所です。また、土壌1KgあたりのBqに換算すると、文部科学省の換算式によればBq/kg=Bq/m2÷65で換算可能なので、約615Bq/Kg以上の土壌汚染がある地域は、放射線管理区域相当ということになります。